明治期
径12.2cm×高さ2.4cm
色絵（〈注1〉参照 ）「雨龍桐文」の小皿５客セットです。
見込中心に「雨龍」（〈注2〉参照 ）、その廻りに「桐」（〈注3〉参照 ）「宝珠」が描かれています。赤地の羊歯模様は明治期以降に多く見られる模様です。伊万里の色絵は、明治期に入ってからも上手のものが多く作られています。この皿も上手で、絵付けの輪郭線も塗りも丁寧にされています。
一客づつ写真を掲載しています。内1客の高台にホツ（〈注4〉参照）があります（写真参照）。その他の状態は良好で、使用感も少ないです。

〈注1〉色絵 : 釉薬をかけて焼いた陶磁器に、赤・緑・黄・紫・青などの上絵付をして、低火度で焼き付けたもの。
〈注2〉雨龍（あまりょう） : 「あめりゅう」ともいい、中国の想像上の霊獣。濁水に住むこと五千年にして龍となり天に昇るといわれる。
〈注3〉桐文 : 「鳳凰は梧桐以外の樹にはとまらない」（中国「韓詩外伝」）とあり、桐は高貴な模様されています。中国磁器にはほとんど見られない桐文ですが、伊万里焼では17世紀前半からみられその後も用いられ続けます。
〈注4〉ホツ : 口辺や高台の小さな欠け（カケ）。

参考文献
「伊万里の模様」理工学社
「和骨董の買い方選び方」成美堂出版


《この商品の状態》　Ａランク
Ｓランク：新品・未使用品・未使用同等品。
Ａランク：僅かに使用感はあるがとても綺麗な品。
Ｂランク：使用感はあるが時代を経た物としては良い状態、十分ご使用いただける品。
Ｃランク：使用感が目立つが、ご使用いただける品。
Ｄランク：参考品。使用するには、金接ぎなど直しが必要な品。
※古い物は現代の品物とは違って規格が揃っておらず、窯キズ（窯から出る前にできた、降りものや成形の不完全さによる欠点。古い陶磁器の場合一般にはキズとみなさない。場合により景色として喜ばれたり、欠点として減点の対象となったりする。）があることもあります。キズを含めた状態はできる限り詳細に記載しておりますが、写真もあわせてご参照ください。