明治～大正期
蓋径12.5cm×高さ8.5cm（蓋を含む）
染付（※1）「芭蕉（※2）」模様の平椀（※3）３客セットです。
蓋表、碗外面には捻文（※4）で区切った中に芭蕉と簡略された四方襷文（※5）が描かれ、蓋・碗ともに口辺には鉄釉、碗の口辺内側には檜垣文（※6）に似た連続模様が描かれています。
煮物などに使える大きさです。蓋を外せば飯碗としてもご利用いただけます。
碗の外面に灰のかかった後のような窯傷が少しあります。その他は割れ、欠け等の傷み無く、状態は良好です。

※1 染付 : 白素地に呉須（酸化コバルト）で絵付をし透明釉をかけた、模様が藍青色に発色する陶磁器。
※2 芭蕉 : 中国原産の大形多年草、鑑賞用として庭に植えられる。明時代の中国磁器にも多く描かれ、影響を受けた日本でも古くから磁器の模様に用いられた。
※3 平椀 : 底が浅くて平たい椀。煮物などを入れた。「四つ椀（「飯椀」「汁椀」「平椀」「壺椀」）」のひとつ。
※4 捻 : 放射線を捻った模様。中国の祥瑞に描かれていた模様。
※5 四方襷 : 複数の交差した斜め線の中に四方線（点）を描いた模様。中国明時代の染付に多く描かれた模様。この品物では中に描かれた点が一つしか無く四方襷文を簡略したものか（?）。
※6 檜垣 : 網代ともいう。檜皮で組んだ垣の様な模様。

参考文献
「古伊万里の模様」理工学社

《この商品の状態》　Ｂランク
Ｓランク：新品・未使用品・未使用同等品。
Ａランク：僅かに使用感はあるがとても綺麗な品。
Ｂランク：使用感はあるが時代を経た物としては良い状態、十分ご使用いただける品。
Ｃランク：使用感が目立つが、ご使用いただける品。
Ｄランク：参考品。使用するには、金接ぎなど直しが必要な品。
※古い物は現代の品物とは違って規格が揃っておらず、窯キズ（窯から出る前にできた、降りものや成形の不完全さによる欠点。古い陶磁器の場合一般にはキズとみなさない。場合により景色として喜ばれたり、欠点として減点の対象となったりする。）があることもあります。キズを含めた状態はできる限り詳細に記載しておりますが、写真もあわせてご参照ください。