文政12年
口径11.5cm×高さ6.2cm(蓋を含まず)
錦手(※1)「竹に人物」模様の蓋付茶碗5客セットです。
茶碗の収まっていた箱には「文政十二年丑二月吉日求之 錦手竹ニ人物 奈良茶碗十人前 弐十人前弐箱之内」と記されています。
「奈良茶碗」とは奈良茶飯(※2)を食べるための茶碗という意味で「蓋付茶碗」のことです。
茶碗の表側には「竹林に佇む人物」が、内側には「稲妻が走る竹林」が描かれています。
古伊万里の器には物語の一場面が描かれたものがありますが、これが何かの物語の一場面なのか、ただ竹林の風景を写したものなのかは定かではありません。
因みに言えば、竹林の七賢人の一人とされる王戎(おうじゅう)について裴楷(はいかい)という人が「王戎の眼光は燦燦としており、岩に雷が落ちたようだ」という逸話がありますが、・・・。
使用感はほとんど無く、状態は良好です。
箱は付きません(必要な方はご相談ください)。
※1 錦手 : 赤、緑、黄色、金などを使った色絵付の器。
※2奈良茶飯 : 奈良の東大寺・興福寺などで炊かれた、大豆・小豆などを入れた塩味の茶飯
参考文献
「古伊万里の模様」理工学社
《この商品の状態》 S~Aランク
Sランク:新品・未使用品・未使用同等品。
Aランク:僅かに使用感はあるがとても綺麗な品。
Bランク:使用感はあるが時代を経た物としては良い状態、十分ご使用いただける品。
Cランク:使用感が目立つが、ご使用いただける品。
Dランク:参考品。使用するには、金接ぎなど直しが必要な品。
※古い物は現代の品物とは違って規格が揃っておらず、窯キズ(窯から出る前にできた、降りものや成形の不完全さによる欠点。古い陶磁器の場合一般にはキズとみなさない。場合により景色として喜ばれたり、欠点として減点の対象となったりする。)があることもあります。キズを含めた状態はできる限り詳細に記載しておりますが、写真もあわせてご参照ください。